1930年 小学生全集第五巻 アンデルセン童話集 武井武雄 興文社 文藝春秋社

✳︎著者/編集　菊池寛　
✳︎表紙・見返し・扉・口絵・挿画・カット/武井武雄
✳︎背文字　渡邊新三郎
✳︎出版社　興文社　文藝春秋社
✳︎刊行年　昭和3年７月２９日初版
✳︎ページ　242ｐ
✳︎サイズ　A5判　22x14.8cm
✳︎状態　経年なり・可　表紙：ヤケスレ汚れ傷み
小破れ　剥がれ　背ヤケ強　本文ページ：小破れ 経年シミ 綴じ針サビ

「小學生全集」は、菊池寛によって編まれた、国内外の名作を集めた少年少女文学全集。全80巻（初級用32巻、上級用48巻）と別巻8巻が、昭和2年〜4年に会員制の直販で刊行された。

子どもたちに〈人生を見つめる眼〉と〈美しく優しく素直に感ずる心〉を与えたいという志のもと、自らも翻訳・執筆を手がけるとともに、豪華な作家陣を擁して装幀・挿絵が施された。

本書は、菊池寛の流麗な翻訳による12話の「アンデルセン童話」を集めたもの。表紙、扉、挿絵のすべてを武井武雄が担当している。

陸の花には匂ひというふものがあるのに、海の中の花にはそれがないといふ事や、森の木は緑で、その木の間にゐる『お魚』は大そう可愛く歌ふ事が出來て、それを聞いてゐると本當に愉快になる、といふ樣な話が、此の王女には堪らなくものめづらしい美しいものに思はれました。
お祖母様は小鳥の事をわざとお魚といったのです。でないと、今迄まだ一度も鳥を見た事のない姫には分りさうもなかつたのですから。

（小さな人魚姬より）

【目 次】
樅の木
チビ子物語
ひな菊
醜い家鴨の子
飛行鞄
小さなイーダの花
夢神
うぐひす
大きな悲しみ
幼いマッチ賣
お月様から聞いた話
小さな人魚姫

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